MSX turbo R は未完成の MSX3だった!!

 MSX turbo Rは MSX2+に Z80互換16ビットRISC-CPU『R800』とMSX-DOS2その他を積みはしたが、グラフィック性能はMSX2+と何ら変わらなかった。そしてMSXのグラフィック性能は、それ以上進化することがなかった。

 ところが、A1GT(国内最後のMSX)が出た頃のバックアップ活用テクニック(現ゲームラボ)の記事に『噂ではGTはグラフィックターボの略だったが、新グラフィックチップV9990の開発が間に合わずお流れになってしまった』と書かれていた。

 なんともアングラ色の濃い記事だと感じたが、なんとMSX・FAN1995年2月号(p.90)にも同様の事が書かれていた。

 V9990のスペックについては、MSX・FAN1992年5月号p90(写真入り)のものを引用すると……

・2画面を重ねて独立に全方向スクロールが可能
・スプライト(16ドット四方)を125個同時表示可能
・640×480が家庭用テレビに出力可能

 だそうだ。これだけではよくわからないので他をあたると、
・動作が高速。COPYコマンドの場合、V9958の23倍速。I/O周りも速いので、V9958みたいにCPUが待ちぼうけを食う事もない
・32768色の表示が可能。パレットモード(32768色中16色)もある
・ゲームに最適なPCGモード(256×212,512×212)を搭載
・スプライトの1ライン毎に多色を指定できる
・スプライトにも512×212を基準として動くモードがある(今のscreen6や7の解像度は512×212だが、スプライトは256×212モードと同じ座標系)

 だそうだ。

 V9990の恩恵を受けるのはゲームだけではない。ワープロも、MSXViewも軽くなっていたに違いないからだ。
 プログラムを組む側としては、V9990が駄目になったのならせめてR800の高速性を殺さないためにも高速版V9958を積んで欲しかった…。

 なお、海外の同人ハードでは、V9990を積んだMSX用ビデオカードが出ている。

戀戻る